スマホの着信音に気づいて慌てて出たが、タッチの差で切れてしまった。
誰から?と思って番号を見ると、登録されていない相手。
だいたいこういう場合はスルーするのだが、
最近、とあるグループの連絡係になっていたこともあり、
気になって折り返しその番号にかけてみた。
「もしも~し!○○(私の名前)さん?」
なんだか聞き覚えのある声だけど…?
「私、☆☆です」
あ!!そうだ!思い出した。
電話の主は、以前住んでいたところでボランティアをしていた図書館の代表の方だった。
約2年半ほど、週2回図書の整理や読み聞かせのボランティアをしていた。
職員の方もボランティアの仲間たちもとても良い方で、
楽しく仕事をすることができた。
その土地を離れてからは特に連絡を取り合うこともなかったけれど、
時々そのころのことをに思い出しては、
人間関係に恵まれていたなぁとつくづく感じていた。
懐かしい声が続く。
「どうしていらっしゃるかなと常々思っていました」
「その節は本当にありがとう」
いやいや、私の方こそです。
気にかけてくださって、
思い出してくださって、
本当にうれしいです。
しばし、近況報告をしてから電話を切った。
転勤族の私は、引っ越す先々でたくさんの出会いがあった。
それは私にとっての大きな財産だと思う。
でも、今現在SNSでつながっている人はいるがごくわずか。
時々、どうしているかな?と懐かしく思い出す人もいるが、
実際に連絡を取るということはしていないし、
もちろん連絡が来ることもない。
そんな中で、「元気?」「どうしているかなと思って」と
私のことを気にかけてくれていた人がいるんだと知り、
なんだか胸がじ~んと熱くなった。
なんだかうまく言葉に表せないのだけれど、
嬉しくて、
泣きたくて、
感動。